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2021年07月6日

運転免許証の秘密

犯罪による収益の移転防止に関する法律が施行され、司法書士を含む特定事業者の特定取引について、本人確認等が義務付けられました。

当事務所でも不動産売買や、法人設立等の際は、本人確認書類を提示していただき、ご本人確認をさせていただいております。

本人確認書類として、一番身近なものに「運転免許証」がございますが、運転免許証の下方に記載されている番号の意味をご存知でしょうか。

今回は運転免許証番号の意味を紹介させていただきます。

 

①1桁目と2桁目は、各都道府県の公安委員会が規定したコード番号を表しており、熊本は「93」から運転免許証の番号が始まります。

つまり、「93」から始まる免許証の持ち主は、最初に運転免許証の交付を受けたのが熊本県になります。

免許証の更新の際に、ほかの県で更新をしたり、住所変更をしたりしても、この番号は変わりません。

(北海道地方は「10-14」 、東北地方は「20-25」 、関東地方は「30-43」、東海・甲信越地方は「46-55」 、近畿地方は「60-65」 、中国地方は「70-74」 、四国地方は「80-83」 、九州・沖縄地方は「90-97」となります。)

 

②3桁目と4桁目は、免許をはじめて交付された年(西暦)の下2桁を表しています。

例えば免許証番号の3桁目と4桁目が「90」なら1990年、「15」なら2015年に、はじめて運転免許証の交付を受けたということがわかります。

 

ここまでの免許証番号4桁で「第9315 0007 4651号」の免許証の持ち主が、2015年に熊本県で最初に免許の交付を受けたことになります。

 

③5桁目から10桁目までは、各都道府県の公安委員会が管理するための管理番号となっています。個人を特定するための番号となるため、詳細は公表されていません。

 

④11桁目は、「チェックディジット(検査数字)」という入力ミスを確認するための数字で、偽造された番号は、この番号と適合しないため、偽造であることがわかるようです。

 

⑤最後の12桁目は、再発行の回数を表しています。

免許証を紛失したり盗難被害にあった際には、免許証の再交付を受けることになりますが、そうすると再交付された免許証番号の末尾が「1」となり、

その後再交付の回数に応じて数字が大きくなります。

 

この数字は免許証の更新をおこなっても、免許証を所持している限り生涯にわたってリセットされずに、累計の再発行回数が記載されます。

(ただし、免許証が折れたり、汚損での再発行ではカウントされません)

 

つまり先程、例にあげた「第9315 0007 4651号」の運転免許証を所有する運転者は、一度再交付を受けた人であることが分かるのです。

 

運転免許証は、住所氏名生年月等、個人情報を多く含む重要書類ですが、番号によっては、様々なことが推測されてしまうかもしれません。

 

また余談ですが、運転免許証の偽造を見極めるため、運転免許証に、スマホのライトの光を当てて透かしががあるかどうか、ICチップが埋め込められているかどうか確認することができます。

お手数をおかけしますが、ご本人確認のご協力、何卒よろしくお願い申し上げます。

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